建物めぐりがおもしろい。
カッコいい建物や変わった建物を見るだけでもワクワクするし、その歴史を知れば更に楽しめます。
きっと建物めぐりを趣味にしている人も多いでしょう。
実際、私も建物めぐりが好きです。特に近代の建物がお気に入りで、時代を反映するその建物からストーリーを感じ取ることができることがとても面白く感じています。
ここではそんな建物めぐりのガイドブックとしてオススメの書籍「死ぬまでに見たい洋館の最高傑作」を紹介します。
建物に興味がある人はもちろん、興味がない人も読み物として楽しめる1冊です。
本の内容
題名 | 死ぬまでに見たい洋館の最高傑作 |
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出版 | 株式会社エクスナレッジ |
監修 | 田中禎彦 |
写真 | 小野吉彦 |
ページ数 | 151P |
初版 | 2012年10月1日 |
この本では東京と横浜・湘南エリアにある近代の洋風住宅を紹介しています。洋館めぐりを始めようとする方々に向けたガイドブックです。
合計32ヶ所を151ページにまとめた1冊。1つの建物についておよそ4~6ページ使って解説しています。
初版は2012年なので9年前(※2021年時点)と古い本ですが、テーマ的に多少古くても問題なし。
建物が好きな人はもちろん、時代背景や歴史が分かるので読み物としても面白い内容になっています。
この本の特徴
この本は全ページカラーで、それぞれの建物を外観から室内、そして見るべきポイントなど、たくさんの写真を掲載しています。見るべきポイントとは、例えば、この柱がトスカナ式で…とか、幾何学模様の壁が…とか、門の扉に家紋が…など、知識がないと気が付かない建物の特徴のこと。
A4サイズと大きめの本なので写真もとても見やすく分かりやすいです。
それぞれの建物について次のようなポイントが紹介されています。
- 写真
- 平面図
- 建物の見どころ
- 住んでいた人
- 設計した人
- 時代背景や歴史
写真や平面図を見ながらその建物の見どころをチェック。
そして住んでいた人や設計者、そして時代背景や建物の歴史から、単なる建物の見た目だけではなくストーリーを感じることができるようになります。例えば、この建物があった場所はかつては江戸を見下ろす高台で…とか、フランス滞在中アール・デコに魅了され新邸をアール・デコに…なんてことが分かるとその当時のことが想像でき建物の良さは更に増すでしょう。
見た目のカッコ良さを追うのもいいですが、ストーリーを知ると建物の面白さはより深まります。
掲載されている建物
掲載されている建物は全部で32ヶ所。東京エリアと横浜・湘南エリアの建物です。
東京エリアは次の18ヶ所。
- 東京都庭園美術館
- オランダ王国大使公邸
- インブリー館
- 清泉女子大学本館
- 原美術館
- 旧前田侯爵邸
- 小笠原伯爵邸
- 旧洋館御休所
- 鳩山会館
- 雑司が谷旧宣教師館
- 旧岩崎邸庭園
- 旧古河庭園
- 晩香慮 青淵文庫
- ライシャワー館
- 外国人教師館
- 安井記念館
- 山本有三記念館
- 田園調布の家(大川邸)
- 小出邸
- 前川國男邸
そして横浜・湘南エリアは次の14ヶ所。
横浜山手エリアの建物が充実しています。
- 外交官の家
- ブラフ18番館
- ベーリック・ホール
- エリスマン邸
- 山手234番館
- えの木てい
- 山手資料館
- 横浜市イギリス館
- 山手111番館
- 鎌倉文学館
- 鎌倉市長谷子ども会館
- 旧華頂宮邸
- 旧近藤邸
- 小田原文学館
実際に見に行けるから死ぬまでに
この本の良いところはパラパラと眺めているだけでも楽しめるし、読み物として建物にまつわるストーリーを楽しむこともできるというところ。
定期的に読みたくなるし、実際に見に行きたくもなる。
掲載されている建物は不定期であっても見学の機会があるものばかりです。
いつか実際に見に行くことがあれば、そのときがこの本で読んだことが活きるとき。
死ぬ前に掲載されているすべての建物を制覇したいものです。